本日の朝会での内容。日経新聞11面に「新興航空、不況下でも堅調」という記事がありましたので、本日はスカイマークエアラインズ株式会社について書いていこうと思います。

スカイマークの歴史
1990年代、『スターフライヤー』が、日本の航空業界で新規参入が認められました。その後『オレンジカーゴ』『ハーレクインエア』『スカイネットアジア』『レキオス航空』『エア・ドゥ』といった企業も参入しました。しかし、このような企業がことごとく失敗していきます。
オレンジカーゴは破産宣告。
レキオス航空も破産宣告。
ハーレクインエアは航空運送事業を終了し、人材派遣事業に業態変換。
スカイネットアジアは産業再生機構支援を受ける。
エア・ドゥは経営破綻。
そんな中、スカイマークエアラインズは、1998年、機内サービスを簡素化し普通運賃を当初、他航空会社の普通運賃の半額に抑えるといった荒技で航空業界に進出します。
ちなみに、スカイマークの戦略についても軽く触れておきましょう。
スカイマークの掲げる「大手より約40%安い普通運賃」とSKYバーゲンと呼ばれる「一部座席5000-10000円均一」戦略は、一見すると無謀とも感じられる価格設定ですが、搭乗率が80%を超えれば十分に黒字が達成できる戦略とされています。
しかし、すぐに大手航空各社が値引き競争を始めます。ちなみに今回JALが経営破綻した原因でもある国の過保護のお陰で、スカイマークの半額戦略などはすぐにひっくり返されることになります。
平均搭乗率80%以上を記録していたのが、60%を切る事が多くなり苦しい赤字経営となります。そこでスカイマークは、自社による副操縦士の教育プログラムや自社整備の拡大、航空運賃の見直しを図るなどし、一時黒字を出すまでになります。
しかし、2003年頃から累積赤字が130億円に達し、一時は東証マザーズの上場廃止の危機に瀕します。ここからがスカイマーク暗黒時代といったところでしょうか。2005年頃には運航トラブルが続発したこともあってさらに経営は悪化します。
ところが、機材の置き換えやサービスの工夫などによって2007年ごろから徐々に経営は上向き、2008年3月期では黒字を確保しています。
スカイマークの黒字化戦略
今回のスカイマークの黒字化戦略を一言で言うと、完全なるコスト削減戦略になります。
特に象徴的なのが『機材をボーイング737-800型に統一したこと』にあります。以前に全く別のエントリーで触れたサウスウエスト航空でも同じようにボーイング737シリーズに統一されています。これによって社内経費を格段に引き下げることが可能になったのです。
ちなみに機材の統一によって以下の影響があります。
・人件費の削減
通常飛行機の操縦には機種ごとの免許が必要になります。機材の統一によって、緊急時に備えて待機する必要のある パイロットの人数を抑え、人件費を削減にもなっています。
・整備費の大幅削減
リース機材の返却には『返却整備』が必須です。一時期、737型と併用していた767型の返却が一巡したことでこの費用がなくなり、整備費は前期比半額の 27億円と削減。またリース料も767型の半分になったのです。
・燃費の向上
767型に比べて737型は、1座席あたり燃費も6?7%改善。燃料価格の下落と燃費改善で上期の燃料費は30億円に半減。採算搭乗率が前年の80%近くから68%に大幅改善となりました。
・搭乗率の向上
座席数の限られた小型機の導入によって さらに搭乗率が高まる。現在80%近くまで回復しているようです。
・着陸料の低下
着陸料は着陸する航空機のトン数と着陸回数を基本に計算されます。よって小型化することで空港に支払う発着料のコストも抑えることができています。
このような経営改善を行い、2009年4-12月期の営業損益は、23億円の黒字となっています。現在、新規参入航空会社では唯一スカイマークだけが上場している状態です。そして、多くの航空会社が不採算路線の縮小・廃止に動く中で、スカイマークは神戸?那覇線を12月に就航させるなど事業拡大に動いています。
JALを引き合いに出す訳ではありませんが、企業にとって健全な経営を粛々と行うということの重要さを体現されているなと感じます。
不祥事なども過去にあった企業なので、すべてを評価できるとは言えませんが、スカイマークの経営改善というのはごくごく整合性のとれた施策だと思います。我々をこれを見習いながら高収益体制を作っていかなければいけませんね。
今回スカイマークという企業についてお話ししましたが、世界にはより優れた企業がたくさんあります。私としてはサウスウエスト航空の事例を知ることが一番良いと思いますので、以下の書籍をお薦めします。
当社の推薦図書にもなっています。⇒LR推薦図書
スカイマークの歴史
1990年代、『スターフライヤー』が、日本の航空業界で新規参入が認められました。その後『オレンジカーゴ』『ハーレクインエア』『スカイネットアジア』『レキオス航空』『エア・ドゥ』といった企業も参入しました。しかし、このような企業がことごとく失敗していきます。
オレンジカーゴは破産宣告。
レキオス航空も破産宣告。
ハーレクインエアは航空運送事業を終了し、人材派遣事業に業態変換。
スカイネットアジアは産業再生機構支援を受ける。
エア・ドゥは経営破綻。
そんな中、スカイマークエアラインズは、1998年、機内サービスを簡素化し普通運賃を当初、他航空会社の普通運賃の半額に抑えるといった荒技で航空業界に進出します。
ちなみに、スカイマークの戦略についても軽く触れておきましょう。
スカイマークの掲げる「大手より約40%安い普通運賃」とSKYバーゲンと呼ばれる「一部座席5000-10000円均一」戦略は、一見すると無謀とも感じられる価格設定ですが、搭乗率が80%を超えれば十分に黒字が達成できる戦略とされています。
しかし、すぐに大手航空各社が値引き競争を始めます。ちなみに今回JALが経営破綻した原因でもある国の過保護のお陰で、スカイマークの半額戦略などはすぐにひっくり返されることになります。
平均搭乗率80%以上を記録していたのが、60%を切る事が多くなり苦しい赤字経営となります。そこでスカイマークは、自社による副操縦士の教育プログラムや自社整備の拡大、航空運賃の見直しを図るなどし、一時黒字を出すまでになります。
しかし、2003年頃から累積赤字が130億円に達し、一時は東証マザーズの上場廃止の危機に瀕します。ここからがスカイマーク暗黒時代といったところでしょうか。2005年頃には運航トラブルが続発したこともあってさらに経営は悪化します。
ところが、機材の置き換えやサービスの工夫などによって2007年ごろから徐々に経営は上向き、2008年3月期では黒字を確保しています。
スカイマークの黒字化戦略
今回のスカイマークの黒字化戦略を一言で言うと、完全なるコスト削減戦略になります。
特に象徴的なのが『機材をボーイング737-800型に統一したこと』にあります。以前に全く別のエントリーで触れたサウスウエスト航空でも同じようにボーイング737シリーズに統一されています。これによって社内経費を格段に引き下げることが可能になったのです。
ちなみに機材の統一によって以下の影響があります。
・人件費の削減
通常飛行機の操縦には機種ごとの免許が必要になります。機材の統一によって、緊急時に備えて待機する必要のある パイロットの人数を抑え、人件費を削減にもなっています。
・整備費の大幅削減
リース機材の返却には『返却整備』が必須です。一時期、737型と併用していた767型の返却が一巡したことでこの費用がなくなり、整備費は前期比半額の 27億円と削減。またリース料も767型の半分になったのです。
・燃費の向上
767型に比べて737型は、1座席あたり燃費も6?7%改善。燃料価格の下落と燃費改善で上期の燃料費は30億円に半減。採算搭乗率が前年の80%近くから68%に大幅改善となりました。
・搭乗率の向上
座席数の限られた小型機の導入によって さらに搭乗率が高まる。現在80%近くまで回復しているようです。
・着陸料の低下
着陸料は着陸する航空機のトン数と着陸回数を基本に計算されます。よって小型化することで空港に支払う発着料のコストも抑えることができています。
このような経営改善を行い、2009年4-12月期の営業損益は、23億円の黒字となっています。現在、新規参入航空会社では唯一スカイマークだけが上場している状態です。そして、多くの航空会社が不採算路線の縮小・廃止に動く中で、スカイマークは神戸?那覇線を12月に就航させるなど事業拡大に動いています。
JALを引き合いに出す訳ではありませんが、企業にとって健全な経営を粛々と行うということの重要さを体現されているなと感じます。
不祥事なども過去にあった企業なので、すべてを評価できるとは言えませんが、スカイマークの経営改善というのはごくごく整合性のとれた施策だと思います。我々をこれを見習いながら高収益体制を作っていかなければいけませんね。
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